24.10.2009 · by Patrick W. Galbraith

【異議】萌えを擁護します【あり】

今夜文化放送の「アニスパ」に出演し、2009年秋のアニメについてお話しさせて頂きました。大変皆様のお世話になりまして、心より感謝致します。どうもありがとうございました。しかしながら、皆様とお話ししているうちに、番組においてのみならず、全体的に萌え系アニメはどうも批判されすぎではないか、萌えヲタは悪の槍玉に挙げられているのではないかというような気がしてきました。このクールのアニメはこんなに面白いのに、番組のコメンテーターの中では「萌えキャラ」「意味ないパンチラ」「エロス」が多すぎたという意見はかなり強かったです。二次元の美少女が好きで何が悪い、それで良いではないか、ということで、ここから萌えを援護していきたいと思います。


1)美少女だけ出てくればいいんですか。アニメはそれだけだと腐っちゃいます。

アニメには、二つの機能しかいらないと私は思います。すなわち、見て萌えるか、あるいは見て癒されるか、です。このつらい世の中で生きていくためには、アニメを見ることでで良い気持ちになってしかるべきではありませんか。


2)これは美少女イメージの不当な乱用ではないですか。

そういう言説もありますが、個人的にはそう思ってはおりません。ヲタクたちは美少女との力関係を知っている上で楽しむのです。例えば、「そらのおとしもの」の登場人物、イカロスさんは首に鎖がかかっていて、可哀想に見えます。まるで男の願望に縛られているようにも見えます。我々ヲタクは自分の欲望について素直に考えておりますので、「普通」の方より幾分ましです。しかしながら、その鎖はイカロスさんを支配したい気持ちからではなく、いつも一緒に居て裏切らない保証の表現、と考えたらいかがでしょうか。ここでその「鎖」は少女マンガに頻繁に出る「赤い糸」と同じように、絆で結ばれた関係があるという象徴であると主張したいです。まあ、どちらも妄想で現実とは全く関係はありませんが。イカロスさんは典型的な「人外」、つまり人間ではないキャラです。人間でないことは現実と関係ないことです。「人外」という存在(ロボット、猫耳、異星人、ドールや、それらに似ているメイド、ロリ・キャラなど)と一般的な感覚からすると「異常」な関係(百合、BLなど)は現実より純粋なものを指摘していると私は思っております。

3)何にでも萌えられますよね。

お褒めの言葉として受け取ります。さらに、「愚か者よ、エロスは限られてはおらぬ」という言葉をお返し致しましょう。男女を問わず、擬人化された動物や物まで、何でも思い切ってキャラに変えてしまえば萌えることはできます。現実(=社会規範)から抜け出した自由さえあれば萌えは可能です。二次元の妄想だからもう良いじゃありませんか。


いかがでしょうか。あくまでも個人の意見ですが、萌えアニメについて文句が聞けた今夜の感想です。


ガルバレス・パトリック・ウィリアム、「In Defense of Moe」より


追伸:釘宮理恵さんの声を聞いてしまったら、誰が日本を離れてアメリカに戻れるでしょうか。釘宮病に患ったら「普通」の女性------あるいは、「普通」の社会に------戻れるでしょうか。私が来日した理由はそれと同じだから許して下さいね。田村ゆかりさんはそのうちの一つでした。^。^;

Tags: Moe Japanese 3 Comments

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